【レビュー】小さな巨人!Summit Audio TLA-50がもたらす真空管コンプの魔法

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 斉藤です。
 Summit AudioのTLA-50を手に入れたのでレビューします。
 ここ最近の高騰で相当値上がりしたコンプです。昔は6万円で買えたそうですが、今は19万円(!)もするコンプです。

 今回も普通に自費で買ってレビューしています。
 案件もお待ちしてなす🍆

買った経緯

 私は既に1176コンプのクローン、Shinya’s Studio 1U76を持っています。

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 1176はスタジオで一番使われているボーカルコンプで、機能的には素晴らしいものです。しかし…歌を楽しく歌えるタイプのコンプではないのです!(ババーン!)

 いや、(ババーン!)までしておきながらなんですが、買った当初から知っていました。そもそも機能に惚れて買ったわけですし。

 そこで「歌ってて楽しいコンプが欲しいな~」とオプトコンプを探していました。歌ってて楽しいといえばやっぱオプトコンプ!
 前にGAPのCOMP-2Aを持っていましたが2Uサイズで大きいので売ってしまったこともあり、今回は1Uサイズで手に入れたいと思っていたところにSummit AudioのTLA-50をお値打ち価格で発見してしまいました。ポチ。

しかしTLA-50はオプトコンプではない

 これだけははっきりと真実を伝えたかった。
 注文して家に届くまでに海外サイトのレビューを翻訳しまくって知りましたが、Summitはこのコンプのトポロジーを「Summit Audio Compression」と呼んでいて、どうやら「真空管とソリッドステート(半導体)のハイブリッド回路」だそうです。はえー。
 確かに、アタック・リリースが可変だから「おや?」とも思ったけどGrace m102も可変のオプトコンプだったからあまり気にしてなかったという。

ちなみに

Summit Audio – TLA-100A(40万!)

 兄貴分のTLA-100Aとはオペアンプ以外回路が変わらないそうで。
 TLA-100AはJensenの990Aオペアンプで、TLA-50はSummit独自のオペアンプだそうです。
 あとTLA-100Aは基本的にはノイズがあまりないですが、TLA-50は人によってはノイズがあるというレビューがちらほら。人によっては「1Uのハーフラックに収めるために無理をしたからノイズが多いのだ」という人もいました。

音のレビュー

  • 基本的には無色透明で、コンプをかけたかわからないような音。でもロングトーンの時にふわっと音量が上がって“あとヒトオシ”をしてくれる印象。

  • マイクの口径が大きくなったような暖かさを伴った音の大きさを感じる。ボワっとしています。

  • マイクのスイートスポットが広がる。顔が少し動いても(いや動かないのが理想ですが)ちょうどいいところで録ったように聞こえます。

  • アタック、リリースのトグルスイッチがわかりやすい。アタックをFASTにすると声の立ち上がりがつぶれるし、リリースをSLOWにすると声が奥まる。非常に明快で初心者向きでもあると思う。
    ちなみにアタックは180μS~100mS、 リリースタイムは32ms~1.5秒とのこと。
    アタックのミディアム設定がとにかくちょうどよくて、たぶん10msくらいなんだと思うけど扱いやすい。ミディアム設定だと声のアタックをスルッと逃がしてレベルを一定に保つので、書いてある通り「TUBE LEVELER」って感じ。

  • レシオは設定できない。説明書を読むと、大きな音にはより大きなレシオになるそうなので一定のレシオではないっぽい。あとかなりソフトニーです。

  • レビューでは「ゲインを12時以降にするとノイズが目立つ」というのが散見されましたが、今のところ9~10時で十分な音量が取れています。というか12時以降を使う機会がないような…
    海外ニキは「ゲイン・ステージングを理解していればそんな感想が出ることはない!」とブチ切れてましたが、私も同意します。いや、私の手に入れた個体が特別静かなのかもしれませんが。

  • 「ヘッドルームが低いので注意」というレビューも見かけましたが、試しにマイクプリで最大音量にしてみましたが歪むことはありませんでした。

  • 過大入力があるとメーターのLEDがオレンジ→赤色に変化するっぽい。でも過大入力しないから最初は気付かなかった。指パッチンして初めて赤付いてるのに気付いた。

  • 真空管の色がついてくれる…が、結構微量。サチュレータみたいなのを想像していると肩透かしを食うかも。

  • 超高域は落ちているように聞こえる。声の録音ではまったく問題ないけど、AIR BANDが聞こえる方には気になる人もいるかも…?

  • 真空管機材なので、電源を入れて15分くらいは本領を発揮しないらしい。少なくともメーターはちょっと0.5dB~0dBあたりをうろうろする。

  • 説明書には「熱くなるので廃熱孔を塞がないで」と書いてありましたが、ほんのりあったかい程度ですね。Apolloの方が全然熱いよ。アッチッチだよ。

  • ノブが軽い。軽くぶつけただけでノブが回るからちょっと心配。

設定方法

  • アタック、リリースをMEDIUMにして、ゲインリダクションを欲しいコンプ感になるまで回す。

  • ゲイン(アウトプット)を元の音量になるまで戻す。バイパスを使って元の音量を確認しながらにしよう。

  • 声を前に出したいならリリースをFASTに、後ろにしたいならSLOWに、今がちょうどいい感じならMEDIUMのままで。

終わりに

小さいけど強力なやつ

 購入前に色々とネガティブな評判(ノイズやヘッドルームの話)を聞いていましたが、私の個体はまるで問題ないようです。っぱ俺って“持ってる”よなぁ…(ニヤケ舌打ち)

 今使ってるOz Designのマイクプリからオプトコンプ付きマイクプリ(OZ-3360)に買い直そうかと思っていたんですが、しばらくはこれでいこうと思います。
 そっち(OZ-3360)は真空管じゃないので寿命を気にしなくてよいという利点もあるのでいつかは移行したいですが…
(その代わりOZ-3360はアタック・リリースが設定できないのでどちらが優れているという話ではないです)

 なんか真空管の寿命を気にしながら使うってのがあまり性に合ってないんですよね。いや真空管くらい替えろよ、って話なんですけど。

 終わります。

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