
斉藤です。
今回はKush Audioの中の人、Gregory Scottさんの「PLEASE Stop Butchering your vocal EQ!(ボーカルEQで台無しにするのはやめて)」という動画を日本語訳しました。

Kush Audioはプラグインベンダーとしても実機作ってることでも有名ですね。Kush(UBK)から発売されたFatsoとか欲しかったなぁ(64万円もするのでムリムリ)。
んで、なんでこの動画を選んだかといえば、私が最近見ているRedditの作曲カテゴリでグレゴリー・スコットさんの動画がよく引用されているからです。
頻出で「まずはこれ見て」とか、初心者スレに動画貼られると「どうせグレゴリー・スコットだろ」と言われるくらい。
私はこのチャンネルを知らなかったので、勉強がてらnote書きつつ観ていきたいと思います。
またYouTubeの翻訳を使用しています。
意訳も多用しまくってます。間違っていても優しき心でスルーなさってください。
動画情報

動画名:PLEASE Stop Butchering your vocal EQ!
一番重要なEQは「フェーダー」

動画は上記のEQカーブと共に「あなたのボーカルEQはこんな感じですか? あー、誰もあなたのボーカルをセクシーだとは思わないでしょう」という丁寧な煽り親切な心遣いから始まります。
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今回はリードボーカルとEQのエクササイズをしていきます。3バンドのEQとフェーダーを使ってもらいます。
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一度では修得できないかもしれないけど、やってるうちに声に行っているであろう無理なEQをやめることができます。
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まずは私たちが持っている一番強力なEQである、フェーダーを使おう。
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フェーダーを上げると、音がより豊かに聞こえ、特に低中域がより多く聴こえます。なぜなら、低中域がマスキングやミックスの濁りから抜け出し、前面に出てくるからです。
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しかし同時に、音源の支配的なエネルギーも感じ取ることになります。 生のボーカルの場合、音量を上げると暗く低音寄りになりがち。
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なぜなら、大型のラージダイアフラム・コンデンサーを使うのが当たり前だからです。そのため、近接効果が強烈に現れ、「わあ、この音は素晴らしくて温かみがある」と思うでしょう(皮肉)
そこから音を削ぎ落とさなければなりません。 -
あるいは、逆の問題、つまりボーカルが歯擦音をうまくコントロールできていないために、4Kや10Kといった耳障りで不快な音になってしまうこともあります。
もし、そのようなボーカルがいる状態でフェーダーを上げると、ボーカルはより明るく、荒々しく、アグレッシブに聞こえてしまいます。 -
音量の問題だけでなく、音質の問題にも対処する時は、常にまずフェーダーについて考えるべきです。
なぜなら、何かが明るすぎる場合は、フェーダーを上げて高域のEQを下げる必要があるからです。
EQで上げて、フェーダーで下げる、あるいはその逆といった、相補的な操作を行う必要があります。 -
これが、私が常に2つのノブを同時にコントロールできる実機の機材を使うことを強く推奨している理由の一つです。
なぜなら、私たちには両手があるからです^^
3バンドイコライザーで補正を行っていく
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ここで初めてEQに手を伸ばしてください。
でも、皆さんにお願いしたいのは、3バンドイコライザーに絞って使ってほしいということです。Fabfilterのでも、素晴らしいKushのでも、どんなものでも構いません(隙あらば営業の精神) -
3バンドを100Hz、1kHz、10kHzの3つに設定してください。(注:これは脳を鍛えるためのエクササイズであり、最終的なEQの数値に毎回これを使えと言っているわけではないです)
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これは互いに補完しあう周波数で、互いの知覚に影響を与える周波数です。
10Kを上げると、100Hzが少なく感じ、その逆も同様です。10Kが多すぎるように聞こえる場合は、100Hzをブーストすると、10Kのバランスが取れます。 -
Qは0.7にしても0.35にしても構いません。(訳注:俺は0.7で試してみました)
①中域(1kHz)編

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ボーカルをミックスに入れて、大体良いくらいの音量に調節します(もちろん完璧ではありません)。
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1kHzの帯域を上下してどのように聞こえるかを確かめます。
1Kは、ボーカルの中心を自分の方に引き寄せる効果があります。
フェーダーを下げて1kHzを上げていくとだんだんクリアになり、ある種の空間が生まれ、ある程度のところから電話のような耳障りな音になります(これは1kHz「だけ」になるから)。
(訳注:私の環境では+6dBくらいすると電話っぽくなりました) -
ただ、それでいい場合もあります。あなたの好きな歌を批判的に聞けば、電話っぽいボーカルがいかに多いかわかるでしょう。

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では、今度はその逆をやってみてください。
フェーダーを上げて、少し音量を上げ過ぎたところで、1Kを下げてみてください。すると、ボーカルが凹状に空洞になり、低中音域と高音域が聴こえてきます。 -
するとボーカルはミックスにどんどん溶け込んでいき、「ああ、前よりミックスに馴染んできたな」と思うでしょう。
しかし、ある時点で、耳障りなほど空虚に聞こえてしまいます。
(訳注:私の環境では-10dBくらいすると空虚っぽくなりました(空虚っぽいってなんだ)) -
私たちの脳が最も敏感なのは、この周波数です。声は一般的に800ヘルツから2.50ヘルツあたりに存在し、ここが本当に重要な中音域なのです。
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300Hzに温かみを感じるのは、誰かが耳の近くで話していないと感じられない周波数だからです。
②高域(10kHz)編

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中域の押し引きはボーカルの定位にどう作用するのか、感覚をつかんだら、別のバンド、例えば10Kを選んでみてください。
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10Kで聴いてほしいのは、ボーカルの歯擦音との関係性です。フェーダーを動かしながらEQを調整し、ボーカルの歯擦音をシンバル、ハイハット、シェイカーといった高音域の音とバランスよく保てるか試してみてください。
「よし、10Kを使えばこのくらいの明瞭度が得られる」という考え方です。
(訳注:私の環境では歯擦音とのバランスは+6dBくらいが限界でした(歌ってる曲による)、それ以上になるとチッという音が耳障り) -
歯擦音が足りないと、ボーカルは聞き取りにくくなってしまいます。ミックスの中では大きくても、ボーカルが遠く感じられてしまうのです。
③低域(100Hz)編

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この帯域は、例えばギターで悲しい曲を弾いている人を暖かく、近く感じたい場合に必要になる帯域です。「すぐそこにいる感じ」を出したい場合に使う帯域です。
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逆に「ギターミックスが濃密でボーカルが叫んでいるような曲」ではほとんど必要とならないでしょう。
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女性ボーカルの場合は帯域を150Hzや200Hzに上げる必要があるかもしれませんが、今回の練習では100Hzで十分です。
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この感覚を耳で理解できるようになれば、ボーカルにEQを使うことがどんどん減っていくはずです。
これは良いことです。ぜひお楽しみください。
自分的まとめ

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まずそこそこバランスの良い音量にする
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1kHzで「声の前後感」を調節する&フェーダー操作
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10kHzで「歯擦音」の大きさを調節する&フェーダー操作
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100Hzで「親密度」を調節する&フェーダー操作
(私がいつもやるミックス的に100Hzは減らす方向になりそう)
終わりに

実際に1kHzを±4.5dBくらい上下を試すと面白いくらいボーカルが主張してきたり、後ろに下がったりしますね。
あと「歯擦音はとりあえず無くすべし」と思っていましたが、逆に「歯擦音がないと聞き取りづらくなる」という意見にはなるほどと思いました。ちょっと歯擦音を目の敵にしすぎてたかもしれない。
俺が普段しているEQは無駄が多く、クリアにするには3バンドで十分という事実に打ちのめされています。5バンドで設定した時より音が良い……。
俺はDTM歴の割にEQが下手なので、今回はタメになりました。ありがとうグレゴリー。
終わります。



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