AIオートEQ比較レビュー 満足まであと一歩…!

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 斉藤です。
 今回はAIなどが組み込まれていてオートで設定されるEQを探していきます。
 というのも、私はEQ設定がスットロく(よく聴いてちまちま設定するのは嫌いではないんですが)、すべてのトラックにそんなことしてたら日が暮れるので時短ができないかと思ったわけです。

 そんな訳でAIさんが提示する正解に触れてみよう、と思ってこの記事を書いています。
 書きながら試しているので使用に耐えるものは出てこないかもしれませんが、それはそれで笑ってごまかすさぁ!

筆者はコブラが好きです

※今回はボーカルで判断しています。
 また、評価は音質ではなく飽くまで「このEQに任せっきりにできるか」を軸にしています。

iZotope – Neutron 5

iZotope – Neutron 5

 評価:★★★☆☆
 オートEQ……というか、ダイナミクスもサチュレーションも全部やってくれますね。なのでそこら辺は全部ゼロにして、飽くまでEQだけで判断します。

 う~ん、ちょっと高域出すぎかな。
 でも低域の減らし方は好き。
 後で自分で高域だけいじるならありかな…と思って見てみたら、

右側の緑の丸ね

 高域もあまりブーストされていませんでした。広いQとはいえ+3dBくらい。
 低域を削っているから相対的にそう聞こえていただけか……。ともあれ、高域を抑えたら好みには違いありません。

Soundtheory – Gullfoss

Soundtheory – Gullfoss

 評価:★★☆☆☆
 これもオートEQ界では有名ですね。

 RECOVER、TAMEという独特のパラメータを操作するだけ……なんですが、RECOVERを増やすと低域が逆に増えるので今回はTAMEのみ使ってみました。
 100%くらいなら比較的やりたいことがわかるナー(藤田ことね)という感じ。聴感上どうか、というよりはフラットなバランスを取りたがる感じですね。私の使い方だと150%を越えるとわかりやすく歪むので実際使えるのはそこまでですかね。
 まぁ強いて言うなら軽めにGullfossをかけて後段で別のEQをかけるといいでしょう。つまり私の目的からは外れるということ。なので評価低めです。やってることはすごいと思うんだけどね。

 他にもBIASとかBRIGHTENとかBOOSTというパラメータもあるにはあるんですが、よくわかんないEQのよくわかんないパラメータ覚えるくらいなら最初からPro-Q4使うっちゅーねんと思い、軽くしか試していません。
(いや、いじったらわかる程度のものだったけど)

 地味にいいところとしては帯域の一部だけにEQをかける機能があって、ディエッサーとして機能するところがいいな、と思いました。いやまぁ素直にディエッサー使えば良いんだけどさ。

Waves – Curves AQ

Waves – Curves AQ

 評価:★★★★☆
 最近俺の中でのWavesの評価が上がってるから「もしや!」と思ってエントリー。

 このプラグインはちょっと特殊で、Learnで音声を読み込ませたら5つのEQカーブを提示されるので「好きなのを 選んでね(ねっとり)」ということです。
 今回は声なので「Instrument」の「Male Vocal」に自動で選択されましたが、2MIXに使いたい場合は「Mix」を選べば専用のカーブを提案してくれます。

「Neutronよりちょっと高域のカリカリになりがちなところを除いた音」という感じで好きですね。ちょっと卑怯なのは音を学習させた後に音量が変わってしまうところ。ヒトは音が大きくなると良い音に聞こえますからね。

 ちょっとLearnが長く30秒くらい読み込みます。んなバカな、と思ったけど実測34秒だった。

Sonible – smart:EQ4

Sonible – smart:EQ4

 評価:★★★☆☆
 最近触ったSonibleのsmartシリーズが良かったので試しましたが自然ですね。

 最初は「ん?何が変わったんだ…?」と思ったけど、モニターに常にかけてるEQがオンになっていて、あまり補正されていないせいでした。ということは普段の補正が合っているってコト!?
 自分が気に留めている「低域出すぎだからほどほどに抑えよう」が反映されたEQカーブになりました。
 小さい単位でも6dBとか上がっているので結構ガラッと音が変わりそうなもんですが、Qが小さく山あり谷ありなので聴いた感じは自然です。

 もちろん、自分で好きな帯域を後から補正することもできます。その場合はデフォルトのQが広いからか結構自然に補正できます(Pro-Q4はデフォルトのQ幅1.0に対し、smart:EQ4は0.7で広め)。
 自然ですが、これも目的に近づけるなら後から別途自分でEQし直す感じかな。自分が求めるオートEQではないかも。

余話:Waves – IDX Intelligent Dynamics

 評価:★★★☆☆
 またWavesか! と思われそうですが……。
 これはオートEQではなく、オートマルチバンドコンプ。なので帯域を整えつつコンプ感も足されます。
「なんで厳密には違うものをわざわざ出してきたのか?」と聞かれれば、これがなかなかイイからです。
(あと、単独で記事を書くほどボリュームがなかったからです)

 まず、周波数帯バランスがイイ。
 ボーカルに期待する、低域は減らして・高域はクリアに・かつ耳に痛くない音という条件を満たすようなバランスを目指している感じがします(そんなボーカルだけじゃない、ジャンルによるだろ! と反論したい方は一生低音モコモコのボーカルだけ扱っててください)。
 なお、IDX自体はボーカルにのみ使うものではなく、幅広いトラックに使えるものです。

 また、コンプ感もちょうどいい。
 もちろん設定によるところではありますが、普通に使えば「ほどよいコンプがかかっているな」くらいの感じの音が出ます。具体的に言えば真ん中のノブで「-35.0」あたりからコンプ感も周波数帯バランスもキツくなってきてしまいます(私の環境では)。

 さらには、操作感もいい。
 基本的には真ん中のノブを満足するまで回し、Quick Matchをクリックして下がった音量を上げるだけです(Auto Gainは外してね)。
 SPEEDノブでアタック・リリースを調整してもいいし、OUTPUTノブで音量を追い込んでもいい。真ん中のノブの下のホイールで「低域寄り・高域寄り」を決めてもいい。けどそれだけしかありません。簡潔だね!
(文句を言うとするならAuto Gainとかいうクソ機能が最初からオンになっていること、誰が欲しがるんだよこれ。初心者さんが戸惑うだろうが)

「それならなんで評価が★★★なの?」と思われるかもしれませんが、それは「これだけでは完結しないから」です。
 満足のいくEQ感を得ようとする前に「コンプ感キツッ」が先に来るので、先にある程度EQをしておく必要があります。
 音の目指す方向とかは好きだけどそこが惜しいかな。あとAuto Gainがクソ(まだ言ってる)。

終わりに

消極的な1位

 今回試したオートEQ全体に言えますが、音が遠くなるような変化をする、と思いました。たぶん周波数帯フラットを目指してるからかな。

 今回自分の使い方に合っているな、と思ったのはWavesの AQ、読み込みが長いのと音量が勝手に上がるのがマイナスですね。あと地味にGUIの縦が長いので表示しづらい(小さくすると手作業のEQしづらくなるし)。
 特に音量が上がる問題は許しがたい(これだけのためにGainMatch使いたくないし)。

 ただ、配信とかで「自分の声のEQどうすればいいかわからないし、そこまでEQに情熱があるわけじゃないからAIで勝手にやって欲しいよ~」って人にはマッチするんじゃないかな、と思います。男女のしゃべる声用のセッティング(「Male Dialogue」とか)もあることだし。安いし(これ書いた時点で7,000円くらい)。
 ただ、それはそれでたまにAIでも変な提案をしてくることがあるので、提案を受けた5つの案のうち、どれを採用するか自分で判断する耳が必要になっちゃったりしますが。
 あと自覚できるレベルのレイテンシーはあるので歌枠とかやる人には気になっちゃうかも。

 そういう意味ではGullfossはレイテンシー的にはあまり感じないのですごいな、と思います。やってることはホントすごいんだよ。今回俺には合わなかっただけで。

 終わります。

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