Sta-Levelプラグイン比較:あのメーカー以外は“うーん”となった 仕様にがっかりした点も

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 斉藤です。
 前の記事でRetroのSta-Levelのプラグインが良かったので、同じ機種をモデリングしたプラグインの中でどのプラグインが良いのか? が気になったので比較してみました。

Kazrog – Retro Sta-Level 

久々にプラグインコンプで舌を巻いた

 今回記事を書くきっかけになった機種。アナログっぽい音のコンプって使いにくい機種も多いなか(ACME XLA-3とか音は良いけど使いにくいよね)、これは常識人で使いやすいです。
 リダクションメーターが「10」の位置にあるあたりからアナログ高級機っぽい粘りのある音になってくれて、またサチュレーションも潤沢にかかっていてリッチでボーカルに良い機種だと思っています。
(もちろんベースにもドラムにも使ってね、とは説明書に書かれています)

 また、MODEツマミで面白いくらい音が変わって、SINGLEが一番前に出てくれてボーカルに良さそうなんですが、若干コンプ感は浅く、私はDOUBLEが一番ガッチリと捕まえてボーカルを前後に動かなくさせてくれる感じがお気に入りです。
 RECOVERY TIMEでFASTを選ぶと音が前に出てくれるけど、SLOWも自然でいいね……。

 この機種全部に言えることだけど、メーターが「10」刻みでコンプレッション量がわからないこと以外は文句はないです。まぁ耳で判断するけど!

緑の線がEQカーブ、紫色が位相

 まぁアナライザ通してみましたが周波数帯的にクセのある方ではないので普通ですね。
 周波数帯的にクセのあるコンプとかあると「いやそれEQでやるから……」ってなっちゃうので好ましいです。

Arturia – COMP TUBE-STA

もっと詳しい設定ができるパネルを開くこともできる

 一番さらっとしている。逆に言えばアナログ感は少なめなのでこの機種を使う理由があるか……と言われれば、まぁある。透明感がある方で、かなり突っ込めばアナログっぽい「粘り」は出てくる。
 KazrogみたいにMODEがガチガチに効くわけではなく、SINGLEもDOUBLEもTRIPLEも似た音。ここは設定のしがいがないな、と思った。

 最初からインプット&アウトプットがリンクされているのがうっとおしい。
 しかも、インプットとアウトプットの中でマッチングが取れているわけではないので、インプットを上げていくと(アウトプットが下がるので)音量が下がっていく。
 だから結局リンクを外してアウトプットを上げていく羽目になる。誰得機能なんだ。
 コンプレッションが強くなるから音量下がってるだけかと思ってアナライザ入れたらそうでもないっぽい。ますます誰得だよ。

緑の線がEQカーブ、紫色が位相

 アナライザ入れてみるとまぁ、そりゃ素直な音だよな、という感じ。

Kiive Audio – V-Comp

全部同じじゃないですか!

 んん? 変に歪みっぽくない自分??
 Kazrogのはリッチでどっしりしていたけど、こっちは軽くて中域にガッツを感じる歪みがある感じ。Arturiaの爽やかさとも違う。

 一応表記しておくとこのプラグインは「RetroのSta-Levelを参考にしてAudio Scapeというところが作ったV-COMPという機種をさらにプラグインにした」という入れ子構造のプラグインになってます。
 ちなみにV-COMP実機は30万円くらいで買えるので、Sta-Levelの60万円超えの価格に比べれば買えそうです。いや買わんけどね!?

 MODEの3種類はちゃんと音変わってにっこり。これはKazrogと同じくらい変わりますね。もちろんSINGLE、DOUBLE、TRIPLEそれぞれの傾向も同じ。
 RECOVERY TIMEの効きは微妙かも。Kazrogは面白いくらい前に出てきましたからね。

 それとこれも悪いところで恐縮なんですが、Headroomがかなり低いようで、フルテンで使ってリダクションメーターが最小単位である-10にぎりぎり達する感じです。
 また、それだけインプットを上げたからにはアウトプットも下げる羽目になりますが、アウトプットもフルテンで下げる羽目になり、もうちょっと調整がしたい場合は上の小指の爪より小さい文字の「OUT」をいじる羽目になります。
 なんでアウトプットをいじってるのにもう一回アウトプットいじってるんだろ、バカかなと虚無を感じることこの上ないのでHeadroomツマミを作るなりした方がマシだったんじゃないですかね……。いちいち設定の度にHeadroomノブ回してあげるほど俺は優しくないけど……。

緑の線がEQカーブ、紫色が位相

 インサートしただけで約+3dBも音量が上がるという俺が一番大嫌いなゲボカス機能はあるものの(人間は音量が上がっただけで音が良くなったと勘違いする愚かな生き物なので、プラグインベンダーのせこせことした涙ぐましいクソ企業努力かっこわらいによって音が良くなったと思う人もいることでしょう)、かなり大人しいEQカーブ・位相と言えるでしょう。

終わりに

別にKazrogびいきというわけでもない

 私が優劣を付けるとしたら、やはりKazrogのものが一番音が好きで、使い心地が良く、設定の幅が広いと思います。
 ボーカルにはこれ使い続けたいな。

 こき下ろした2種類についても、「そのコンプに先に出会ってたら記事にはしなかった」くらいの温度感なので悪いというほどではないです。まぁ出会った時期に関わらずそれぞれの理由で俺は使わないと思いますが。

Tone Empire Sta-Levelの認証ェ……

 ちなみにTone EmpireにもSta-Levelのプラグインがあるようなんですが、デモを試そうと思ってもこの画面から動かないんですよね。調べてみても周りはなってないみたいだからおま環なんだろうか。
 見た目はかなり良いので音にも期待できたのですが。

 終わります。

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